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タベサクの食レポブログ!

日本(と時々海外)で印象的だったお店の料理を主観全開でレポートします。うん万円する鉄板焼き料理から、メイド喫茶の魔法がかかったスイーツまで!

食レポ#039 リーズナブルな価格なのに感動するほどの手厚い気配り!ミラノの1stディナーで偶然出会ったレストラン"Osteria Della Concordia- Ristorante Di Pesce"[2ndイタリア編 その3]

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2017.Apr イタリア ミラノ1日目 夕食編

ミラノに滞在して1日目の夜、我々夫婦はほとほと困り果てていた。夕飯を食べに出掛ける体力がほとんど残っていなかったのだ。後々身にしみて実感することになるのだが、ミラノサローネを観てまわるということは、知力体力時の運が求められるスーパーハードアクティビティーなのである。

知力とは、言うなれば情報収集力。ミラノの広大な敷地内の、どの場所でどんな面白い展示があるのかを探し出す能力である。上級者になると、SNSやインターネット等の口コミを常にチェックし、時には互いに情報交換をし合いながら評判の展示を見つけ出すようだ。

体力とは、そのまんまの意味で歩き回り続けられる力のこと。ミラノサローネは、市内の至る所で無数の企業やブランドがブースを出展している。その多くを観て回ろうとすると、休んでいる暇などない。食事を摂る時間ですらも。

時の運とは、面白い展示に出会えるかどうかということ。口コミで面白いと言われている展示が必ずしも面白いとは限らないし、逆にノーマークだった展示が物凄く面白かった、なんてこともあった。

そんなミラノサローネの事前情報を全く仕入れていなかった我々夫婦は、初日にして疲労困憊状態になってしまった。朝の9時頃に家を出発し、帰宅したのが夜の19時。お互い眠ってしまい、起きたのが20時。ミラノでの20時はまだ薄っすらと明るいのだが、これからバスや鉄道などで夕飯を食べに出掛ける気力など、とてもじゃないが無かった。仕方がないので、我々は宿泊先のAirbnbから歩いていける距離にあるレストランを探すことにした。

 

我々が宿泊している場所は、"Dateo(ダテオ)"という地域で、ミラノのど真ん中にあるドゥオモから東へ約1.5kmほどの場所に位置する。中心街から離れている上に、近辺には目立った観光スポットも無い為、恐らくガイドブックでもほぼ取り上げられることのない街である。頼みの綱はGoogleマップとTrip Advisorで、家から近い位置にある評判のいいレストランを探してみるのだが、これが意外にもたくさんあるではないか。

半径200m以内の範囲の中でも、ざっと10店舗くらい見つかったので、我々は一先ず外へ繰り出すことにした。しかし、実際は閉店していたり少し高そうな雰囲気だったり、際どい日本食を提供している店だったり…と、中々入るお店を決めきれないでいた。最終的に我々が選んだ店は、家から50mの距離にある"Osteria Della Concordia- Ristorante Di Pesce"というレストランだった。店内に入る客の数が少ないことが少し引っかかったが、広々としていて清潔感のある雰囲気で、予約無しで入れるので即決で入店を決めた。

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店内は広々とした落ち着いた雰囲気で、レモン色の壁には無数のモノクロ調の写真や古い映画の宣伝ポスター等が飾られている。シーフードが一押しのレストラン、という前評判通り、入口付近のガラスのショーケースの中には魚介たちが氷の上で横たわっている。正直、オステリアにしては上品すぎる装いだ。

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席に通されると、即座にパンとお通しと思われるブルスケッタが運ばれてきた。そして、水の炭酸の有無を聞かれる。この時点で既に配慮の行き届いた気持ちのいいサービスだと感心したのだが、私が最も感動したのは、頼む前からパンに浸すためのオリーブオイルを用意してくれた事である。これは私たち夫婦だけの持論かもしれないが、イタリアンにおいてお通しのパンにオリーブオイルは必須中の必須アイテムで、出来れば何も言わなくても持ってきてほしいくらい大切なものなのだ。ここまでの気遣いは、イタリア国内でも中々稀かもしれない。

 

すでにお店への好感度がMAXな我々は、シーフードのサラダ白身魚のフリットが添えられたスパゲッティポルチーニ茸のリゾットを注文した。

お通しのパンとブルスケッタも、抜群に美味しい。半年前に行った"マテーラ"というパンの名産地で食べたパンにも引けをとらない、小麦の強い香りとモチモチの食感が素晴らしい。

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シーフードサラダは、やや温かくなっていて、オリーブオイルと塩とバルサミコ酢のシンプルな味付けで魚介や野菜一つ一つの素材の味が際立つ。輪切りにされたピクルスがアクセントとなっていて、程よい酸味が脳を刺激してくれる。

スパゲッティは、角切りにされたトマトがゴロゴロと乗ったポモドーロ風で、大きな白身魚のフリットが2枚も添えられている。パスタはやや太めの絶妙なアルデンテ具合で、にんにくの効いたソースとの相性も抜群だ。

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ポルチーニ茸の入ったリゾットは、チーズのゴリ押しがそれほど激しくないので、クセが無く食べやすい味だ。何よりも大きめにカットされたポルチーニ茸はプリプリで柔らかく、少し芯の食感を残してあるお米とのコントラストが印象的だ。

 

ほどよいボリュームの料理と飲料、そして何よりも終始細部まで配慮の行き届いたサービスに、我々夫婦は大満足だった。何より、こんなに素敵なレストランがアパートの目と鼻の先にある事が驚きである。これだけ至れり尽くせりの内容なのに、値段はなんと42€(=4500円ほど)!内訳を見ると、なんとお通しのパンとブルスケッタには料金が課せられていなかったのだ。

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味はともかく、ここまでサービスも充実したお店に出会えたことは、幸運以外の何物でもない。ガイドブックに載っていなくても、良いお店はたくさんあるようだ。